コラム

2012年8月 京の水-堀川の七夕

 極く最近、琵琶湖の水が堀川を流れるようになった。

 平安京造営時の資材運搬用に掘られたという運河が、戦後浸水対策によって水源を断たれた枯川になり、コンクリートで固められたり、暗渠化されて道路になったりしていた。が、2009年琵琶湖第二疏水の水を賀茂川の底をくぐらして引くことによって、親水空間として蘇ったのである。
 加茂街道から押小路通迄の限られた区間であり、まだまだビオトープには程遠いが、浸水対策と合わせて親水対策にも気を配るようになったお上のご英断の結果である。

 以後毎年お盆前の10日間、『京の七夕』と称して新しい催しが行われている。今風にLEDライトによって浮び上る天の川と竹を素材にした照明オブジェ、水面に映える友禅の反物、竹の葉に揺れる短冊と風鈴…。

 地獄の釜の蓋が開いた京都の夏の夜の、新しい風物である。(M)

 (『京の七夕』は8月4日~13日、午後7時~9時半。本社より徒歩15分の堀川御池上るより今出川下るの区間で開催されています)

【2012年08月01日】

前のページへ戻る