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2015/01/01

2015.01 ミステリアスin京都 日本の心象風景…『小倉百人一首かるた』

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

百人一首 かつてお正月の遊びと言えば、双六、かるた、そして花札だった。今や、TVのバラエティ番組で集中力を削がれ、スマホのゲームやメールのやり取りで、一緒に夢中になる機会も興味もなくなった。中でも百人一首かるたは、畳空間が少なくなったからか、競技かるたなど極く一部の愛好家にとどまっている。

 古今和歌集や新古今和歌集から藤原定家が選んだ『小倉百人一首』は、京都の小倉山荘の壁に貼る色紙の題材として依頼されたもの。それが、今日まで伝わり広がったのは、日本人の心象風景としてベーシックな共感を醸し出すからだろう。日本の文化遺産として、そして正月の遊びとして改めて復活して欲しい遊びだ。
 嵐山の小倉山の麓に「小倉百人一首殿堂 時雨殿」が開館したのは2006年の1月。今年で10年目を迎え、工夫を凝らした展示やコレクションも増えつつあって、訪れる人も年々多くなってきているとか。

時雨殿 その百人一首はどのような判断で選ばれたのか?諸説あるが、歌われた季節や風景を具象化した百枚を、合わせ言葉に従って一枚の絵に再構成すれば、なんと!承久の変で隠岐に配流された後鳥羽上皇の離宮のあった『水無瀬』が浮かび上がってくるという…定家はかつての上司後鳥羽院の心を癒すためにこの百首を選んだ?という林直道教授の説は、ミステリアスで興味深い。水無瀬は、今は大阪府の島本町域だが、その一帯はNHKの朝ドラ「マッサン」でお馴染みの京都府大山崎町でもある。(M)

(写真は時雨殿。時雨殿は烏丸御池駅から電車で約30分、嵐山駅下車徒歩5分です)

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