2011/05/01
2011年5月 京のパワー-法雲寺
河原町二条は、システムディ発祥の地。1984年夏、出来たばかりの小さなビルの4階に事務所を開設した。バブル経済の兆しはまだなく、日銀京都支店以外はまだまだ空地や町家が棟を並べ、角地には小さな居酒屋が赤提灯を灯していた。
そんな街中に寺院があった。幅1間ほどの路地の奥、表通りからはなかなか気づかないが、会社の4階の窓からは、河原町通りをはさんで本堂の屋根瓦がよく見えた。
そこが法雲寺、菊野大明神も祀られ…悪縁切り寺として知る人ぞ知るとは後で知った。当時は、5寸釘で打ち抜かれた藁人形や女性の長い髪が祠に巻きつけられたり、おどろおどろしい不気味さをただよわせていた。小野小町に恋焦がれた深草少将が百夜通いの99日目に亡くなった怨念がこもっていて、女性の縁切り祈願の信仰対象になったとか。
改装されてこぎれいになった今は、良縁結び-悪縁切りの神様として、信仰を集めている。
ストーカーや悪女の深情けの悪縁だけでなく、日本の今のこの悪縁を断ち切り、気分一新前途を切り開きたい。(M)
(法雲寺は河原町二条上る東、本社より徒歩15分の位置にあります)