コラムCOLUMN

2011/12/01

2011年12月 京のパワー-琵琶湖疏水

2011 December 近代京都のパワーの原点は、琵琶湖疏水とその活用による水力発電にある。
 今も現役で稼働しているのは、蹴上の第3期発電所と、その下流鴨東運河の夷川発電所、それに伏見の墨染発電所。この3つの発電所で約2万世帯分の家庭電力を賄っているという。

 特に規模の小さい夷川発電所は、疎水の流れに目を取られて見過ごしそうだが、古いレンガ造りの建屋と小さいががっちりした鉄製の水門が力強い。春には疎水べりの桜が、秋には銀杏や紅葉が映える静かなダム湖(とは言えないが)と発電所下流の強い流れに、明治京都のパワーと風流が偲ばれる。(完成したのは大正3年です…)

 この琵琶湖疏水と水力発電所を計画し遂行した田辺朔郎は弱冠23歳だったということを、今の若者は知っているだろうか? (M)

 (夷川発電所は京都本社から東に徒歩15分、冷泉通りの中ほどに位置しています)

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