コラム

2017.08 京の庭・京の広場 太陽が丘運動公園…武芸百般、アウトドアライフの総本山

太陽が丘

 山城総合運動公園、通称「太陽が丘」は、宇治市にある総面積は約108ヘクタールの都市公園である。1988年に京都府で開催された「国民体育大会」に合わせて整備され、その後さらに陸上競技場、球技場、テニスコート、グラウンド、プール等が複数面増設されて、全ゆるスポーツ競技を楽しめるようになった。
 また、公園の南半分には自然ゾーンが整備され、手作りの木工芸教室等、自然を楽しみ、その恵みを体感できる各種野外教室・講習が年間を通して行われている。様々なスポーツと合わせて、今では年間100万人が訪れる武芸百般ーアウトドアライフの総本山である。
 さらに、様々なイベントも開催されている。その中でも若者を熱くさせるのが、毎年夏に開催される、京都出身のロックバンドが主催し6万人を動員する野外音楽フェスである。ビートの効いた大音響のリズムに大人も子供も、みんなが楽しむ。かつて学生の頃に訪れた人も、今では親子で参戦する。新たな京都の夏の風景である。

 最近は日本各地で開催される音楽フェスだが、課題も多い。特に多くのファンが一度に押し寄せることから近隣住民とのトラブルが起こりがちだ。この音楽フェスも、地元の人たちにとっては騒がしいイベントなのかも知れないが、10年も続いているのはそれなりに許容されているからなのだろう。20時以降の演奏禁止、ゴミは出さない、といった基本的な約束事を守るのは当然であるが、主催するロックバンドも参加している聴衆も、会場の内と外を区別して、節度を守っているからかも知れない。

 スポーツは、厳密に制定されたルールの中で力や技を競う制約の文化でもある。同じ条件でルールを守って競うからこそ、面白い。そして、自然を楽しみながら、みんなで自然を守り育てるという一体感が“自己中の抑制”を育んでいるのだろう。
 泥のグランドで騒ぎ、飛び跳ね、ストレスを発散していても、忘我のまま大音響の中に身体を委ねていても、ここが運動公園であり、自然公園であるということを体感しているからこそ「自分たちの文化は自分たちで作る」なのだ。
 太陽が丘運動公園は、アウトドア百般を楽しみながら、新しい若者文化を生み出している。(M)

【2017年08月01日】

前のページへ戻る