コラム

2017.12 京の庭・京の広場 京都駅ビル…天空に伸びる大階段広場

京都駅ツリー 京都駅はJR西日本と東海道新幹線、近鉄、地下鉄が乗り入れる京都の表玄関である。『八条口』といわれる南側は、新幹線による観光客等の遠来の客が多く利用し、北側は正確には『烏丸口(カラスマグチ)』であるが、地元では昔からの『正面』と通称されることが多く、乗降客以外にも様々な人達で賑わっている。

 原広司さんの設計によるこの京都駅舎は4代目になる。平安遷都1200年記念の目玉事業として、構想依頼15年、建築工事4年を要して1997年に完成した。今年はちょうど20年目になり、年間通しての舞妓さんと一緒に動画撮影や、伝統芸能・ファッションショー等の多彩な記念事業が催されている。また、11月中旬からはクリスマスツリーが飾られ、きらびやかなイルミネーションが浮かび上がっている。それらのイベントのメインステージとなるのが、正面から入って中央コンコース右手の大階段広場である。

 この中央コンコースは、乗降客やデパートの買い物客でごった返している大広場のような、通行路なのだが、そのコンコースに面した大階段は、ローマのスペイン広場の階段に匹敵するような劇場型の大空間である。
室町小路広場とネーミングされた最初の踊り場は、イベント時にはステージとして活用され、大階段を客席にコンサートやダンスの舞台となる。

京都駅階段

この踊り場ステージを経て171段を上りきると、地上60mの天空の広場に達する。コンコースの人いきれを逃れて、エスカレータを横目に階段を昇り切れば、汗ばんだ肌に心地よい風が京都の香りを運んでくる。

 一息ついて見渡せば、今も残る坊条制の街並みや寺社仏閣の甍と、不釣り合いではあるが不思議に調和している京都タワーや今風ビルが混在する京都の1200年を一望できるだろう。そして『京都は歴史への門である』という設計コンセプトも実感出来るだろう。(M)

【2017年12月01日】

前のページへ戻る